~日中戦争の戦端、
盧溝橋事件(1937年7月7日)から78年~
第30回 7・7平和集会
戦後70年、いま植民地支配・
侵略戦争と向き合う
7月7日、札幌市民ホール会議室で30回目を迎えた「7・7平和集会」が、日本中国友好協会札幌支部やキリスト教団体など31団体でつくる実行委員会が主催して開かれ、160人が参加しました。
参加者に、日中友好協会が作成した盧溝橋事件から78周年のチラシを配布しましたが、大変好評でした。
実行委員長の今橋直弁護士が「盧溝橋事件から日中戦争、アジア太平洋戦争,第二次大戦へと突き進んだ歴史を胸に刻み二度とそういう国にならないように。いま、国会では安倍首相のもとでまた戦争に向かうのでないか、これをどう止め、彼らの野望を打ち砕いていかなければならないが」と述べ、講師の紹介をしました。
講師の崔真碩(ちぇじんそく)広島大学教員は、「産経事件」について報告。 詳しくは現代思想の昨年10月号をお読みいただきたいと前置きしながら昨年の大学の授業で「ドキュメンタリーも客観を構成する虚構だ」として国連がつくった「終わらない戦争」というドキュメンタリー映画で韓国の慰安婦・性奴隷の証言などの映画を流しました。この映画を不快に思った学生が産経新聞に投書。産経新聞が一面トップで報道。インターネットで配信。大学に抗議の電話が殺到した。私にも抗議の電話がきた。また、ネット上で「反日テロリスト」と攻撃が続いたと紹介しながら、きょうお呼びいただいたように全国から講演依頼や激励も続いたことも紹介しました。
私は憲法9条を守りたい。日本のため、東アジアのために。また、私が生きているうちに朝鮮戦争を終わらせたいと語りました。
日本の滅亡について
講演の演題「日本の滅亡について」1948年の武田泰淳著「滅亡について」岩波文庫を紹介。いまここにある滅亡について、3・12の原発の水素爆発事故。ことし4月異常に高い線量を発生させている。原発問題は、今だけ、金だけ、自分だけ、経済至上主義で未来を捨てているのでないでしょうか。と述べました。また、戦後70年日本の植民地支配を考える時、東アジアは滅亡を経験した。100年前朝鮮は日本の植民地支配で滅亡した。日中戦争で中国にも滅亡した村々がある。沖縄も地上戦で滅亡した。韓国では挨拶でアンニョン、パンモゴッソ?これは飯食ったかという意味で植民地支配や朝鮮戦争で空腹の記憶があるからだ。沖縄は命どう宝という。命の大切さを知っているから。滅亡したことがない日本、地上戦の未経験。3・12では蓋がとばなっかった。滅亡を先送りしてきたが全的滅亡が予感される。
東アジアへの帰還
戦争を経験した日本人の「慧知」として憲法9条を守ってきた。これを東アジアに向けて掲げ、積極的に東洋平和を構築することが重要である。冷戦下でアメリカの政策によって、台湾・韓国などの東アジアから日本は搾取し、平和と繁栄を謳歌したのでないか、反日は反日本軍国主義で反日本文化でない。と述べました。 東アジアの国際関係の中で憲法9条を立体的に捉え直すことが大事だと思います。日本の侵略戦争の痕跡(滅亡)の上にある東アジアには憲法9条が是が非でも必要、朝鮮戦争が終わっていない韓国などで平和の誓いの憲法9条に信頼があり、戦後70年、もう一度誓い直すことが必要でないか。憲法9条は東アジアのもの、東洋平和論が必要だ。東アジアの平和を希求しているから。日本は国家として滅亡し、いかにやり直すか、アメリカでなく東アジアに帰還。この道しかない。と述べ、日本が東アジアに帰還する道はいつでも開かれている、と話しました。
質問時間で、タイトルの「日本の滅亡について」という深い意味について再度述べて欲しいと質問があり。
崔先生は、滅亡ととことん向き合った時、強い意志が生まれる。強い希望が生まれる。いまの日本社会は経済至上主義で、簡単に希望を語ったら、政府にもっていかれる。文学者としての役割から最悪を予感して耐える。そこから強い意志が生まれる。今の国のやり方は全部お金に変える。ちょっと油断すると軽くやられてしまう。だから強く身構えてタイトルにした。と答弁しました。
開会挨拶をする今橋直弁護士