2016年9月9日金曜日

中国東北地方 歴史と文化の旅 8月26日~9月1日 22人が参加

 8月26日、千歳空港を発って韓国の仁川経由で中国の瀋陽に着き、新幹線でハルピンに着きました。
 ハルピンでは、昨年8月15日に開館した旧日本軍731部隊の展示館を見学。
 日本語による説明を聞けるイヤホーンが配布され、各展示品や写真の前に行くと自動的に説明が入り、説明を聞きながら展示品を見て回ることができました。
約1時間で展示資料館を見て、専用の観覧用の車で広い731部隊の細菌戦のネズミの飼育場跡や人体実験・凍傷実験などを行った各施設址を見て回りました。731部隊が撤収するとき爆破した大型の焼却炉の一面の壁と3本の煙突が残っていました。
 昨年の展示資料館のオープンに合わせて、施設址の周辺も整備されていました。
 ハルピン駅に開設された安重根記念館も見学しました。
 ハルピンから新幹線でチチハルに向かいました。
 苫小牧支部の河野さん姉弟の生家跡を探しました。姉の生家跡も弟の生家跡も高層マンションが建っていました。
 チチハルでは毒ガス兵器と製造していた建物跡を見学し、遺棄した毒ガスで被害が出た現場を見学(マンションの広場に地下駐車場づくりの中でドラム缶5本の毒ガスを重機で掘り出して被爆)しました。
 チチハルから新幹線で瀋陽に移動。新幹線の左右に大慶油田の採油機が動いていました。また、地平線までの高粱畑が広がっていました。
 瀋陽からバスで撫順に行き、石炭の露天掘りを見学し、撫順戦犯管理所跡を見学しました。
 平頂山事件の現場に建つ資料館を見学。慰霊の花輪を献花し黙祷しました。
 瀋陽に戻り、9・18歴史博物館を見学、張学良の銅像も見学(2001年死亡後、国共合作の評価が高まり像が建立)しました。
凍傷実験を行った建物
           
                                       関東軍731部隊の記念館の写真


22人の参加者が731部隊の記念館の写真

チチハルの河野紘さんのお姉さんの生家跡のマンションの前で
撫順戦犯管理所の記念碑の前で

チチハルの毒ガス兵器製造所跡

チチハルの毒ガスで汚染した土をグランドに撒いた第5中学校の前で

2016年9月7日水曜日

 北区革新懇学習講演会  「中国の政治を考える」  慶応大学東アジア研究所所長高橋伸夫教授

9月5日、北区民センターにおいて、「中国の政治を考える」と題して、慶応大学法学部教授・同大学東アジア研究所所長の高橋伸夫氏を招き、学習講演会を開き60人が参加しました。主催は札幌市北区革新懇だが、後援に日中友好協会も加わわりました。
 高橋教授は、4つの問題点から述べられました。
 先ず、「中国の政治体制の起源」はどこから来るのか。中国伝統のエリート主義である賢人集団が文化水準の低い民を治めるという考え方があり、昔は科挙に合格した官僚たちが治め、現在はエリート大学卒業者が治めるようになった。初期の共産党員は教育を受けていないものや小学校卒業者が約9割を占めていたが、現在は約1割に減少している。また、急速な近代化を目指した国民党の開発主義にも似て、先進国に早く追いつくため権力の集中を行っている。また、旧ソ連の政治体制の「国家化された党」と同じく、国家と共産党が一体化され、両者の境界線が不明瞭である。共産党の決定が政府の政策の決定となっており、「以党治国」である。
 次に「政治体制を支えるイデオロギー」について。当然、マルクス主義もあるが、国家を崇拝するナショナリズム・強国への夢とは矛盾しており、また、中国の伝統的な価値観である儒教とも矛盾してしまう。
 次に「中国の政治の特徴と動態」について。
 中国の政策決定はどの様に決められているのかよく分からず、権力の下降過程に大きな比重がおかれている。政策を批判すべきマスコミや労働組合、全人代も支持するだけになっている。そのため、人々のネガティブフィードバックが効きにくく、いわゆる「中国の振り子」といわれる様に、政策が極端から極端に走る傾向がある。この政治システムでは、人々の要求が単純であれば機能しやすいが、多様化していくと無理が起きてくる。しかし、文革が終焉し、1979年の「北京の春」があったが、「文革の前に戻ろう」といった考えがあっても、民主主義の構想はなかった。中国の未来は民主化は困難であるが、権威主義体制の維持は次第に難しくなるのでないかと述べられました。

パソコンのパワーポイントを使って講演する高橋伸夫慶応大学教授

2016年9月6日火曜日

 2016年 第36回 さっぽろ平和行動 8・15 反戦街頭宣伝行動

2016年さっぽろ平和行動実行員会(北海道平和婦人会、札幌地区労連、北海道憲法会議など、日中友好協会札幌支部も参加団体)は、8月15日午前11時から30分間、札幌市中央区南1条西2丁目の交差点四つ角(池内前)で、約50人の参加者が『「戦時中の召集令状」に「これが赤紙です」記した赤い紙のチラシを配布しました。
 日中友好協会札幌支部からは小川勝美理事長と影浦貞宏事務局次長が参加し、「これが赤紙です」「ぜひお読みください」などと声をかけながら通行する市民に配布しました。
 池内前の宣伝カーからは、平和婦人会の細川久美子会長や北海道憲法会議の斉藤耕事務局長・弁護士などが戦争法を廃止しようなどと訴えました。
 正午からは、貸し切り市電「8・15走れ平和号」が4丁目電停から一周しました(約1時間)。

                                 赤紙を配布する小川勝美理事長と影浦貞宏事務局次長