第42回 紀元節復活反対2・11道民集会が開催される
2月11日、ホテルライフフォート札幌で、第42回紀元節復活反対2・11道民集会が開催され、350人が参加しました。
靖国神社国営化阻止道民連絡会(靖国共闘会議)が主催し、代表の浦瀬佑司さん(札幌パブテスト教会会員・日本パブテスト連盟靖国神社問題委員会委員)が主催者挨拶で、「10日、自民党大会で安倍首相は憲法九条に自衛隊を明記するとまたも発言した。憲法改悪阻止のために力を合わせよう」と呼びかけました。
学習院大学大学院法務研究科教授の青井未帆さんが「憲法『改正』を考える」と題して2時間近い講演を行いました。
青井教授は、1、どういう状況か ・法を乗り越える政治?❘❘「無理が通れば道理が引っ込む」という状況だ。・安倍首相は「みなさまと日本国憲法を変える時が来た」と発言している。憲法尊重擁護義務を完全に否定している。・誰が守らせるか、国民が一丸となって守らせなければならない。・「統計国会」:忖度と改竄、嘘とゴマカシの常態化が続いている。
2、憲法に自衛隊を書き込むこと
・明治以来の大きな問題であること:「統帥」と「国務」
・自衛隊が特別な存在になり、いまは1行政機関であるが大きく変わることになる。
・日本国憲法九条の効果 ━ 大日本国憲法下で存在した軍に関わる規定がごっそりと無くなったこと。これは、戦前、軍部の暴走を止められなかったことから、どうやって国家権力を抑え込むかと考えられたもの。アメリカのアイゼンハワーですら「軍事産業が政治をゆがめている」と発言している。
・「自衛隊」の明記は憲法上の特殊な機関の位置付け、どの点が他の行政機関にない特殊な部分か?特別扱いして首相が閣議決定抜きで自衛隊を指揮できるようになる。国の在り方そのものを変えることになる。国民は知らなくてよいとの考えである。軍法会議は当然出てくることになる。完結性の高い自律的武装集団に変わる。これに見合う権限や制度が作られる。これらは、九条2項の有名無実化で、集団的自衛権行使容認の追認になる。
3、緊急事態条項
・私権制限について入っていること:「速やかに」
災害対策などを理由・口実にして私権制限が入り、罰則が強化される。
沖縄の公有水面埋め立てなどに悪用される。
また、今年は天皇の代替わりでもあり、利用される可能性もある。
いずれにしても、今年は、憲法改悪阻止にとって最も大事な年になる。頑張りましょう。と呼びかけて講演を終えました。
浦部浩行さんが、自治体首長と議会議長あての「日本国憲法の尊重・擁護に関する要請書(案)を読みあげ皆で確認しました。
高教組の菱木淳一さんが「集会宣言」(案)を読みあげ、皆の拍手で確認しました。
最後に、近藤嘉宏さんが「紀元節復活反対」と記載された青色のメッセージボードを持って、音頭を取り、全参加者で「紀元節復活反対」を2度唱和して集会は終了しまた。
主催者を代表して挨拶する浦瀬佑司さん
講演する青井未帆学習院大学大学院教授
参加者全員で「紀元節復活反対」のメッセージボードを掲げて唱和する
最前列でボードを掲げる小川勝美理事長