第55回中国人殉難者全道慰霊祭
仁木町民センターで厳粛に開催
9月27日(日)、第55回中国人殉難者全道慰霊祭を仁木町町民センターで厳粛に開催し、88人が参列しました。
中国人留学生は、北海道大学から6人、室蘭工業大学から9人が参列しました。
慰霊祭は、浄土真宗大谷派北海道教区北三組の教照寺、正念寺、浄秀寺、宝海寺、宝泉寺の5か寺の5人の住職によって執り行われました。読経に続いて、北三組 組長 教照寺住職 釈大観 様が「表白」(別掲)を述べました。
続いて読経の中、参列者が順次焼香を行いました。
仁木町の佐藤聖一郎町長が慰霊のことばを述べ、中華人民共和国駐札幌総領事館の孫振勇総領事の追悼のことばを事務局の鴫谷節夫道連会長が代読しました。
世話人代表の小樽商科大学の穴沢眞学長が参列者に御礼と感謝のことばを述べられました。
在日華僑を代表して、北海道在日科学技術者連盟の呉敦顧問が挨拶をされました。
特別報告として、田中貴文弁護士が、三菱マテリアル基金の記念碑建立について報告し、美唄市の我路ファミリー公園に記念碑を建立し、来年の10月10日に除幕式を行う予定であります、皆さんも参列をお願いします、と述べられました。
慰霊祭終了後、北大や室蘭工大の中国人留学生、在日華僑・華人の皆さんなどが、次々と仁木町墓地の中国烈士園の「日中不再戦友好碑」を訪れ、参拝をし記念写真などを撮っていました。友好碑には花やお酒などが手向けられていました。
表 白
敬って大恩教主釈迦如来 極楽能化弥陀善逝 十方三世一切の三宝に白して言さく
本日ここに有縁参集の人々と共に 恭しく尊前を荘厳し 懇ろに聖教を拝読して 第五十五回中国人殉難者全道慰霊祭に於いて全殉難者津島法要を勤修し奉る
それ殉難者追悼法要は 故人の慰霊鎮魂にとどまらず 永く強制連行犠牲者の歴史を心に刻み 再び民族の横暴 国家の侵犯を許さぬ決意を新たにする法要なり
顧みれば 総そ国家の侵犯は あい憎める国の闘争にあらず あい怨める人の支配にあらず 人間の貪瞋愚痴 真実昏きにより起こるものなり しかれども ひとたび起こらば 人は鬼となり 狂気はあらゆる生存を奪い尽くさんとす 自害害彼 彼此倶害の教え いたく身に沁み 如来の遺教慕う思い 甚だ切なり
慰霊祭起こりて五十有余年 今にその傷痕に苦しむ人少なからずと雖も かえって中国人強制労働の悲惨を知らざる者 その数を加う 今や長く その殉難の歴史を記憶に留め 謹んで迷界の愚昧を恥じて とこしなえ兵戈用いらざることを誓いつつ 仏恩法尽のつとめに勤しまんことを
時に令和二年九月二十七日 真宗大谷派北海道教区北三 組 組長 教照寺住職 釈大観
敬って申す