コロナ禍の中、イトムカで第7回追悼式
「慰霊碑を建てる会」代表 木村玲子
2014年から毎夏続けてきた、旧イトムカ水銀鉱山で犠牲になった方々の追悼式。
今年は新型コロナの影響で、春は、道内の往来も自粛と言われ、実施は困難かと思われた。が、6月下旬、往来も解除となり、もとより戸外の林の中での行事なので(1部室内の懇談もあるが)、ぎりぎりになって実施することを会員の皆さんに通知し、7月30日第7回の追悼式を実施した。
他のイベントが中止なのでと、例年より多い17名が道内の各地=北広島、札幌、留萌、旭川、矢臼別、北見、留辺蘂から11台の車で、北見市留辺蘂町冨士見の野村興産イトムカ鉱業所前に建つ「イトムカ鉱山発祥の地」碑前に集合した。
当時の水銀ため池跡地の傍らに立つ「水神」碑は本来慰霊碑ではないが、そこまでは更に4キロ程下った国道脇の林の中に分け入ってゆく。長靴に履き替え、虫よけスプレーをかけ、クマよけの爆竹を鳴らして少し歩き磐の上に建つ「水神}碑前にたどり着く。
足場の悪いところだが碑の前に花とお供え物を手向け、線香を焚き、留辺蘂大雄寺住職の読経で、この地で尊い命を落とされた犠牲者の冥福を祈った。その中には、未だ遺骨が遺族の下に還れず、西本願寺札幌別院に眠っているものもある。
その後場所を「つるつる温泉」に移して懇談会とし「慰霊碑を建てる会」の現状と課題を話し合った。
戦後75年、未解決の歴史を風化させてはならないの思いを込め、慰霊碑建立は意義あるものと思っている。