ひらぎし九条の会 11月例会
講演会「今の中国はどんな国か」
11月20日(日)豊平区民センターにおいて、ひらぎし九条の会の11月例会が開催され、西南学院大学名誉教授の村岡伸秋さんを講師に「今の中国はどんな国か」と題して講演が行われました。
日中友好協会札幌支部に案内があり、小川勝美理事長が参加しました。
村岡氏は、北大経済学部助手の後、中国政府奨学金留学生として中国南京大学に留学。その後九州の西南学院大学経済学部助教授、教授を務め、昨年3月定年退職、名誉教授になったと自己紹介。
講演では、中国の基本データなどを紹介し、経済や外交などについて1時間にわたって詳しく紹介しました。
特に、GDPで世界第2位だが、国民一人当たりだと62位。国内格差は、北京が1位で31位の甘粛省と4・55倍にもなる。国内格差はそれでも縮小してきている。改革開放直後の79年は上海と貴州省は12倍の格差だった。
北京などの渤海湾地帯、上海などの長三角地帯、広東省などの華南地帯の三大経済圏と10省市が経済成長をけん引してきた。
90年一人当たりGDPが185位が2019年62位まで高まっているが、上位1%の富裕層が国内資産の25%を保有している。
中国はモノづくりを低く見る文化があり、「ないものはお金を出して買えばいい」という考えが主流だった。現在はAIを使って物を作っていくことに。15年には「中國製造2025」を発表。先端技術分野の開発は官主導、民間資本は、主に金融や流通に流れ製造業へは遅れている。総合製造業の代表である自動車産業は、外資との合弁。都市と農村問題では、農村はいまでも30%は読み書きができない。
外交では、「一帯一路」構想の立ち上げ、2017年習近平は「大国外交」の言及。中国の伝統的な対外政策は「朝貢」と「柵封」体制、「国際社会」や「主権国家」の概念が希薄。などと紹介しました。
男女平等の質問に答えて、農村はいまも封建的であり、都市部は女性が強く、食事などもつくらないで買い求めるのが普通などと紹介しました。