2023年8月8日火曜日

「不再戦友好碑」再建?(3)    

 「不再戦友好碑」再建?(3)

   劉連仁さんの思い出(27) 

        日本中国友好協会北海道連 会長 鴫谷 節夫


   第20回慰霊祭の大成功によって、再建資金も一定の積立が出来ました。賛同団体も全道規模になり、小樽支部も組織的に強化され、文革の打撃もほぼ克服の見通しが出てきました。

 ならば大事業であってもいま取組むべきだという思いが固まってきました。


 一体いくらかかるのか


 烈士園はわが家から30分弱の距離です。思いあぐねると時々烈士園に出掛けていました。ある時、この仁木町の墓地で、烈士園造成工事を請け負った余市梅川町の会社の社長さんに会いました。

 途端にこれはチャンスとひらめいて、社長さんに声を掛けました。

「社長さん、この碑はごらんの通り再建しなければならないが、御影石の一本もので、同じ高さのもので建て直すとなればいくらぐらい掛るだろうか、目見当でいいから教えてくれないか」


  総計80万円の目安

 

 社長さんは、ちゃんと見積りしなければ何とも言えないと渋りましたが、私も必死に食い下がりました。社長さんは碑を見上げたり見下ろしたりしてとうとう「石が60、彫り10、建て10、まあ80万というところか」と言いました。

 私はそれを聞いて、予想外だったので小躍りするほど嬉しかったのですが、内心は隠し渋い顔をしながら「その金額ならなかなか大変だが、どうせやらなければならないので、それでぜひお願いします」と言いました。

 この80万円という目安が出たことで、小樽支部役員会の合意も得られ、再建計画は第22回慰霊祭での再建除幕を目指し順調に進んで行きました。

 全国大会で小樽支部から参加した代議員が碑再建の資金カンパを訴えて、会場から6万円のカンパが寄せられたことも、私たちにとって大きな励ましとなりました。

                                 (つづく)