2017年6月26日月曜日

 第52回中国人殉難者全道慰霊祭  仁木町民センターで盛大に開催

 6月25日(日)、昨年に続き雨天のため、第52回中国人殉難者全道慰霊祭は、仁木町民センターで開催され、全道の各地域から、在日華僑の皆さんや中国からの留学生など144人が参列し盛大に開催されました。
 真宗大谷派5か寺の5人の住職が読経しました。今回初めて、正覚寺の釈秀円住職が「表白」(別掲)を述べました。続いて、参列者が次々と焼香をしました。 仁木町長の佐藤聖一郎町長が慰霊のことばを、中国駐札幌総領事館の張玉萍副総領事が追悼のことばを奉げました。
 知事などからの弔文報告、慰霊の詩吟を佐藤岳毖さんが吟じました。
 小樽商科大学の和田健夫
 学長が世話人を代表して「雨天の中、参列をいただき有り難うございます」と感謝の挨拶を行いました。仁木町議会上村智恵子副議長と在日華僑を代表して呉敦氏が挨拶しました。
 最後に、余市、釧路、札幌、小樽の太極拳サークルの皆さんによる慰霊太極拳の表演が行われ、慰霊祭は終了しました。
 慰霊祭に先立って、11時から参加者の交流会が行われました。
 中国駐札幌総領事館の張玉萍副総領事から挨拶を頂き、参加者の紹介などを行いました。
中国人留学生の参加が多かったのが特徴です。
 室蘭工大から8人、駒大苫小牧から2人、中国会が案内した北大や教育大から9人、北大法学部の吉田邦彦教授の大学院生3人、教育大本庄十喜先生の大学院生1人と中国人留学生23人が参加しました。
 間もなく96歳になる棟徹夫北見工大名誉教授が車椅子で参加し,
元気な声で皆を励まし挨拶されました。

     表  白
 
  敬って大恩教主釈迦如来 極楽能化弥陀善逝 十方三世一切の三宝に白して言さく
 本日ここに 有縁参集も人々と共に 恭しく尊前を荘厳し 懇ろに聖教を拝読して 第五十二回中国人殉難者全道慰霊祭に於いて全殉難者追弔法要を勤修し奉る
 それ殉難者追弔法要は 故人の慰霊鎮魂にとどまらず 永く強制連行犠牲者の歴史を心に刻み 再び民族の横暴 国家の侵犯を許さぬ決意を新たにする法要なり
 顧みれば 総そ国家の侵犯は あい憎める国の闘争にあらず あい怨める人の支配にあらず 人間の貪瞋愚痴 真実昏きにより起こるものなり しかれども ひとたび起こらば 人は鬼となり 狂気はあらゆる生存を奪い尽くさんとす 真に自害害彼 彼此倶害の教え いたく身に沁み 如来の遺教を慕う思い 甚だ切なり
 慰霊祭おこりて ここに五十有余年 今にその傷痕に苦しむ人 少なからずと雖も かえって中国人強制労働の悲惨を知らざる者 その数を加う 今や長く その殉難の歴史を記憶に留め 謹んで迷界の愚味を恥じて とこしなえ兵戈用いざることを誓いつつ 仏恩報尽のつとめに勤しまんことを

    時に 平成二十九年 六月二十五日   
 真宗大谷派北海道教区北第三組 組長 正覚寺住職 釈秀円 敬って申す
                 表白を述べる釈秀円正覚寺住職
          焼香する張玉萍副総領事と和田健夫小樽商大学長
              焼香する中国人留学生の皆さん
           和田健夫小樽商大学長が世話人を代表して挨拶

              慰霊の太極拳表演
           挨拶する棟徹夫北見工大名誉教授、96歳