2017年2月3日金曜日

「中国問題学習会」 慶応義塾大学大西広教授・本部副理事長を講師に「中国百科検定」の講座

1月15日(日)午後3時から6時近くまでかでる2・7の730研修室で、大西広先生を講師に「中国百科検定対策講座」として、中国の地理・民族・宗教(+歴史)の巻を行いました。
大西先生はパソコンのパワーポイントを使って講義をしました。
 中国の100元の紙幣には「中国人民銀行」と5つの言語で印刷されている。などを画面に表示しながら説明しました。
 中国の少数民族についての説明と質疑の時、少数民族についての質問が出ました。
 領土問題について、尖閣の閣議決定、日露戦争最中に竹島の閣議決定などの問題に触れ、南沙・西沙諸島問題について、45年までそこを支配していた日本の処理の曖昧さに原因があると説明しました。中露国境は50:50の原則で解決した事例などをあげました。
 
 今の中国をどう見るか━「中国脅威」論を前にしてについては、
 大西先生の同名の著書を資料として使用しながら説明をしました。
 大西先生はマルクス主義経済学者の立場から今の中国について紹介しながら、中国経済の現局面についてGDP成長率が2033年前後にゼロ附近になる。つまり成長率は6%台からもうすぐ5%台に落ちる。地方政府の土地使用権譲渡収入という異常な収入構造となっている。高成長から中成長への転換で日本と同じように低成長からゼロ成長になっていくと述べました。中国でも闘われている階級闘争に触れ、中国には相続税がない。
金持ちの反対で実施されていないが、今は絶対に導入しなければならない。講演の最後に習近平の腐敗撲滅運動と「社会主義」について述べました。腐敗撲滅で困るのは、金持ち=資本家階級と彼らと癒着した官僚たちでしかない。私は、この闘いはいずれ単なる腐敗撲滅を越えてそうした金権階級の政治的影響力の排除に向かうと考えている、と述べました。

大西広教授の講演 
パワーポイントを使って説明