2019年7月2日火曜日

第54回中国人殉難者全道慰霊祭 仁木町民センターで盛大に開催

 6月23日(日)、第54回中国人殉難者全道慰霊祭を仁木町民センターで開催し、135人が参列しました。
その中に、北海道大学から16人、室蘭工業大学から9人、駒澤大学1人、計26人の中国人留学生の大学生や大学院生などが参列しました。また、仁木町で働く中国とベトナムからの2人の技能実習生も参列しました。
 慰霊祭は、浄土真宗大谷派北海道後志北3組の5か寺の住職によって執り行われ、読経に続き、北海道教区北3組組長 正覚寺住職 釈秀円様の「表白」(別掲)が述べられました。引き続いて読経の中、参列者が順次焼香を行いました。
 仁木町の佐藤聖一郎町長が慰霊のことばを、中華人民共和国駐札幌総領事館孫振勇総領事の追悼のことばを孔多孜(コンドズ)玉素甫(ユフス)副総領事が代読しました。
 北海道知事などの弔文報告の後、慰霊の詩吟が日本詩吟学院小樽しりべし岳風会佐藤岳毖さんが吟じました。
 世話人代表の小樽商科大学和田健夫学長が、参列者に御礼と感謝を述べられました。
 地元、仁木町の町議会議長横関一雄様のご挨拶を上村智恵子副議長が代読しました。
 在日華僑・華人を代表して北海道在日科学技術者連盟顧問の呉敦さんが述べられました。
 最後に、余市太極拳の会、釧路太極拳サークル、札幌太極拳サークル、小樽太極拳サークルの皆さんによる慰霊の太極拳表演が行われました。第19回慰霊祭から絶えることなく続いている太極拳表演です。 
                      浄土真宗大谷派北海道後志北3組5か寺住職の読経
            「表白」を述べる釈秀円住職
   表 白
 
 敬って大恩教主釈迦如来 極楽能化弥陀善逝 十方三世一切の三宝に白して言さく
 本日ここに 有縁参集の人々と共に 恭しく尊前を荘厳し 懇ろに聖教を拝読して第五十四回中国人殉難者全道慰霊祭に於いて全殉難者追弔法要を勤修し奉る
 それ殉難者追弔法要は 故人の慰霊鎮魂にとどまらず 永く強制連行犠牲者の歴史を心に刻み 再び民族の横暴 国家の侵犯を許さぬ決意を新たにする法要なり
 顧みれば 総そ国家の侵犯は あい憎める国の闘争にあらず あい怨める人の支配にあらず 人間の貪瞋愚痴 真実昏きにより起こるものなり しかれども ひとたび起こらば 人は鬼となり 狂気はあらゆる生存を奪い尽くさんとす 真に自害害彼 彼此俱害の教え いたく身に沁み 如来の遺教を慕う思い 甚だ切なり
 慰霊祭おこりて ここに五十有余年 今にその傷痕に苦しむ人少なからずと雖も かえって中国人強制労働の悲惨を知らざる者 その数を加う 今や長く その殉難の歴史を記憶に留め 謹んで迷界の愚昧を恥じて とこしなえ兵戈用いざることを誓いつつ 仏思報尽のつとめに勤しまんことを
 時に 令和元年六月二十三日 真宗大谷派北海道教区北三組  組長 正覚寺住職 釈秀円  敬って申す
        
追悼のことばを述べる孔多玉素甫副総領事
世話人代表の小樽商科大学、和田健夫学長が挨拶
慰霊の太極拳表演