2015年7月2日木曜日

第50回中国人殉難者全道慰霊祭を盛大に挙行

6月28日、仁木町の中国烈士園で、中国から故劉連仁さんの息子劉煥新さんと孫の劉利さんを迎えて、第50回中国人殉難者全道慰霊祭を開催しました。
 真宗大谷派5か寺の住職による読経の中、150人の参列者が順次焼香しました。慰霊のことばを佐藤聖一郎町長が、追悼のことばを中国駐札幌総領事館孫振勇総領事の名代として参列された李春首席領事が奉読されました。追悼の歌を清水紫さんが捧げました。
 代表世話人の和田健夫小樽商大学長が挨拶。劉煥新さんが挨拶で「父は13年間も野人のように逃げ続けた。北海道では多くの事業所で強制連行された中国人が強制労働させられた悲惨な歴史がある。今日は息子と一緒に来たが、憎しみを伝えるのでなく友好の大切さを伝えていきたい」と平和の尊さを訴えました。
 体調が思わしくなく欠席された華僑総会の席占明さんに代わって呉敦さんが挨拶され、仁木町議会議長山下敏二さんの挨拶が代読されました。
 最後に慰霊の太極拳表演が行われました。
 慰霊祭に先立って、町民センターで交流会が行われ、劉煥新さんが挨拶され、全道各地からの参加者紹介、また、北海道在日中国科学技術者聯盟、華僑華人婦女会、北海道中国会など在日華僑のみなさんの紹介が行われました。
   席占明さんを訪問
 劉煥新さんと劉利さんは、27日、席さん宅を訪問。席さんは、1958年2月、劉連仁さんが保護されたとき通訳を行うとともに帰国まで熱心に援助されました。煥新さんは「発見者の袴田清治(故人)さんと、保護してくれた木屋路喜一郎(90歳)さんと席占明(90歳)さんの3人は父の命の恩人だ」と話していました。体調を崩された席さんに優しい言葉をかけ、中国から持参したお土産を手渡し懇談しました。
   室蘭を訪問
 劉煥新さんと劉利さんは、26日、イタンキ浜の中国人殉難慰霊碑を訪れ、献花を行い、室蘭の日中友好協会の会員など、集まってくれた15人ほどの皆さんに挨拶をされ、会場を移して昼食・懇談会を行いました。
   当別ツアー
 29日は当別ツアーを行いました。
 30日は小樽を訪れ、小樽商科大学和田健夫学長に挨拶をされ、懇談しました。小林多喜二の文学碑を訪れ、運河周辺も散策しました。
  送別会
 30日夜は札幌駅北口で、煥新さんと利さんの身元引受人となりビザ発給にお骨折りをいただいた田中貴文弁護士を交えて、夕食送別会を行いました。
 お二人は,午後8時前のエアーポートで千歳に向かい、7月1日、早朝の便で関西空港を経由して、青島に戻られました。

真宗大谷派5か寺の住職の読経





焼香する劉煥新さんと劉利さん

世話人代表のの挨拶をする和田健夫小樽商大学長